オープンソースのWordPressでWeblogを構築する。Weblog構築に必要なデータベースMySQL、PHP等のインストールと設定からWordPressの導入を行う。
※Linuxには一般ユーザでログインし、必要に応じて管理者権限で作業する事。
自分の環境にMySQLとPHPがインストールされているかをrpmコマンドで確認し、インストールされていない場合や古いバージョンの場合にはyumコマンドでインストールまたはアップデートする。確認するパッケージは次の通り。
パッケージ名 | 内容 | 実習時最新バージョン |
---|---|---|
mysql | MySQL | 5.0.27 |
mysql-server | サーバプログラム | |
php | PHP本体とライブラリ | 5.1.6 |
php-mbstring | マルチバイト文字列処理用モジュール | |
phpMyAdmin | MySQLをブラウザで操作するプログラム | 2.11.2.2 |
MySQLを導入できたら、MySQLデータベースで使用する文字コードをUTF-8に設定する。設定ファイルは/etc/my.cnfで、これを管理者権限で開き、下記の2行を追加する。
[mysqld] .... default-character-set=utf8 <- 追加行 [mysqld_safe] .... default-character-set=utf8 <- 追加行
データベースサーバを下記の要領で起動させる。ホスト名が正しく設定されていない場合、起動できない可能性があるのでホスト名を設定しておくこと。
# /etc/init.d/mysqld start
MySQLの管理者はrootで、初期状態ではパスワードが設定されていない。このままではセキュリティ上の問題があるので下記のコマンドでパスワードを設定する。パスワードは各自で決める事。
# mysqladmin -u root password パスワード
PHPで日本語などのマルチバイト文字列を正しく扱えるように設定ファイル/etc/php.iniを編集する。mbstringで始まる行のの先頭のセミコロン(;)を削除するだけでよい。
WebサーバApacheでPHPプログラムを実行できるように設定ファイルを次のように変更する。管理者権限で編集し、保存後、Apacheを起動する。なお、ApacheはFedoraのパッケージのものを使う。
390行目を変更 DirectoryIndex index.html index.html.var index.php 539行目に追加 Alias /pma/ "/usr/share/phpMyAdmin/" 769行目に追加 AddType application/x-httpd-php .php
MySQLとPHPの準備ができたら、ブラウザでhttp://localhost/pma/にアクセスし、phpMyAdminを実行する。これはPHPで作られたMySQL管理用のプログラムで、端末からのコマンドでの操作に変わり、WebブラウザのGUIを使ってデータベースの操作ができる。
最初のphpMyAdminへのアクセス時にはログインを促されるので管理者rootでログインする。ログインに成功すると図のトップページが表示される。
Weblogでは投稿データをデータベースで管理するのでそれを作る。phpMyAdminのトップ画面の新しいデータベースを作成するの入力ボックスにWeblog用のデータベース名を入力し、作成ボタンをクリックする。なお、データベース名は各自で考えよ。
Weblogのデータベースは通常、管理者(root)以外のユーザで操作するため、次にユーザを登録する。phpMyAdminのトップページの特権のリンクをクリックし、新しいユーザを追加するのリンクをクリックし、ユーザ名、ホスト、パスワードを入力し、暗号化パスワード生成するために生成するボタンを押す。グローバル特権の設定のデータと構造のすべてをチェックし、実行ボタンをクリックする。
WordPress JapanのホームページからWordPressのパッケージをダウンロードし、適当なフォルダに保存しておく。(2008年6月18日現在の最新バージョンは2.5.1)
ダウンロードしたパッケージのファイルを~/public_htmlに展開し、ディレクトリ名をWeblogに準じた名前に変更し、パーミッションをrwx---rwxに変更する。名前は各自で考える事。
ファイルを展開できたらブラウザでhttp://localhost/~ユーザ名/Weblogディレクトリ名/にアクセスするファイルwp-config.phpが見つからないという表示が現れるのでwp-config.phpファイルを作成するのリンクをクリックすると図の示す設定の最初のページが表示される。
これ以降はページ内のウィザードのリンクをクリックし、次へ進む。設定に必要な情報の表示が現れるので文章最後にあるこちらをクリックをクリックし、情報入力のページに進む。このページではMySQLで作成したデータベースやユーザ名、パスワードの情報を入力し、submitボタンをクリックする。
submitボタンをクリックした後に表示されるページのWordPressのインストールのリンクをクリックし、次のページに進み、FirstStepのリンクをクリックする。
次のページではブログの名前とメールアドレスを入力し、ボタンをクリックする。
最後に、管理者の名前とパスワード、管理ページのリンクが表示されるので忘れないようにメモしておく。
以上の設定が完了したらブラウザでhttp://localhost/~ユーザ名/Weblogディレクトリ名/にアクセスし、WordPressによるWeblogのトップページが表示される事を確認する。
表示を確認できたら次の項目を試す。